ヒッチハイク1日目〜島根編〜
見渡す限りの砂丘を背に、GoProを手にとり、俺とみずきにレンズを向けた。
濃ゆい寄り道を経ての到着だった。
ヒッチハイクいきてーーーー
出発する10日前に決定した。
今回の旅のお供はみずき。
男なんだけどね。
大学に入ってからの付き合いだけど大の仲良し。まじの癖ありだけどそういう奴が旅の共には良い。旅を終えてからでもそう思えた。
2人の予定を合わせたらこっちのもの。
旅の目的
- 鳥取砂丘でラクダに乗る
- ご当地の温泉に入る
- 滝行をする
出発当日。
授業を終えて俺の実家で最終準備。
友達にDOUTORのコーヒーをご馳走になりながらも、スタート地点の基山パーキングエリアに着いたのが日付けが変わる時間帯。
ほんとは10時にはスタートする予定だった。
それも旅の良いところ。
今回は土日の学校が休みの日を利用しての旅。
つまり月曜日の授業に着席してればいい。
与えられた時間は2日間と半日。
そのタイムリミットまでは時間に追われることはなく、時間の使い方は自分達次第。
これは普段の生活から言えることだけど、こういうことする機会だから身に染みて感じることができる。
鳥取砂丘を目指してスタート。
夜12時の基山パーキング。
車が2、3台しか見当たらない。
日中は賑わっているのに、夜は売店も閉まってるし、なにより人がいなかった。
しょっぱなから苦労するだろーなー。
そう思ってた矢先、一台の赤い軽自動車がパーキングに入ってきた。
まさかのその車がヒッチハイク1台目になるとはね。
1台目は弾丸ドライブ旅行の老夫婦
2人は目的地が決まってなかった。
車を走らせながら目的地を決めるそうだ。
なんとも自由気ままな旅行で、俺とみずきも突っ込まざるをえなかった。
旦那さんは仕事を休業して、お金が尽きるまで2人で旅行してるらしい。
毎日仕事に追われてお金を稼ぐことだけが全てではない。幸せとは何か、と言うことを考えると、この夫婦はとても理想的で楽しそうだった。
車内でも、普段から仲の良さそうな雰囲気が漂ってた。それでも、結婚生活30年の中で困難は沢山あったそう。
いくつもの壁を乗り越えたであろう2人の後ろ姿はなんだかカッコよかった。
俺らが鳥取砂丘を目指してることを伝えると、お隣の島根県の出雲大社まで連れて行ってくれることに。
ちょっとした寄り道も、また旅の良さである笑
出雲大社の詳しい知識が全く無かったから車内で調べた。
「縁結び」
このワードが沢山出てきた。
今の俺には欠かせないワード。
沢山神頼みしたしおみくじもいいやつが出るまで引いた笑
あとは叶うのを待つのみ。
仲良し老夫婦とは、出雲大社でお別れ。
最後にSNSをシェアして別れたけどなんだか寂しかった。
バイバイしたのが朝の10時。
そういえば昨日の夜から十分に寝てない。(俺もみずきも車内で1時間くらい寝たけどね)
朝になり、大移動をしたということもあって歯磨きして、服を着替えて気持ちを鳥取に切り替えた。
売店のおじちゃんに鳥取に行くまでの情報をもらい、段ボールに「松江」と記して出雲大社の駐車場にて車を捕まえることにした。
観光名所だけあって、他県のナンバープレートが沢山!
でもなかなか乗せてくれる人はおらず、15分ほどで石垣に座ってスナック菓子を食べながらの休憩。
そんなことをしてたら二人組のペアルックの女の子が車に向かってるのが見えた。それは声をかけずにはいられない。
一生懸命困ってる顔を作って交渉したら戸惑いながらも乗せてくれることに。
2台目は兵庫県の仲良しガールズ
きょうかとさやか。
2人はドライブがてら、出雲大社に来て今からどこに行くか決めようとしていたらしい。
とりあえず、鳥取を目指してて松江に行きたいことを伝えると連れて行ってくれることに。
きょうかが道中に珍しいカエルがいる水族館があるって言うから行ってみることに。
ゴビウス水族館。
もう行くことはないし、行くつもりの人がいるとすれば止めるかな笑
まあでもそんな時間も楽しかったから良い。
車内で話すことといえば恋話。
初めて会った人でもここまで近くなれるものなんだと感心する。
あっという間に松江に着いた。
さやかが抹茶が食べたいって行ってたから口コミで評価が良いお店へ。
店内はお洒落で、旅人感満載の俺とみずきは場違いだった。
そこでは、お互いの友達になったきっかけや想い出話を語らいあった。
友達ってやっぱり大切だと改めて感じた。
そんな深い話をしたからこそ別れの時はシンミリしてしまう。
それもまた良い。
きょうかとさやかとバイバイしてしばらく歩いたところに松江城。
行くしかない。
お城から見下ろす島根の街並みは、福岡とは違って高い建物が見当たらない風景が広がってた。
歴史を知ってたらもっと面白かったと思う。
城下の駐車場で鳥取行きの車を探すことにした。
時間も昼を過ぎてきたし、目的地を鳥取の温泉地、「三朝温泉」にした。
40分くらいひたすら声をかけ続けたはず。
心がおられそうな時にこそ、みずきがいてよかったと思える。気を取り直せるし、苦労を感じさせない雰囲気を生み出せる。
数当たれば当たるって感じで、乗せてくれる車が見つかった。
ようやく島根からぬけだせる。
3台目は埼玉の夫婦
この車でなかなか大移動したはずなんだけど、疲れのせいか、前半ぶっ飛ばし過ぎたのか、車内では寝た想い出しかない笑
奥さんの「寝てて良いよ〜」の言葉に甘えて俺もみずきも爆睡。
非常識なヒッチハイカー。
「ここら辺でいい?」の声で起きて、とりあえず車から降りて寝ぼけたまま車を見送った。
ここどこ?
とりあえず腹をすかせてたから近くの食堂で焼きそばとお好み焼きを食べた。
それがまた安くて美味かった。
1日目は鳥取に近づきながらもたくさんの寄り道をした。
この後の温泉までの話はまた次回。