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語らない鏡

今日は俺が待たされる方か。

3月も後わりに近ずいてるのに風が異常に冷たい。ダウンを羽織ってきてよかった。

前回の待ち合わせは、俺が百ちゃんを待たせたはず。あれは去年の夏。初めて2人で飯行った日だったもんな。

 

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「今から遊ばん?」夕食時の9時ごろ、電話の向こうで声がする。

めんどいな〜、風呂入ってないし、今からご飯食べるし、まったく間の悪いやつだ。僕は思う。
そーゆーとこがあいつらしい。まぁ行ってやるか‥‥僕は大体こんな感じだ。

急いで支度をしていつもの場所ジョイフルへ走る。
やつは笑顔でやってきた。

紹介が遅くなったけど、こやつの名前は大熊翔斗。通称しょうと。小学校からの中で僕が広島に行く大学生になるまでしょっちゅう遊んでた仲だ。ちっさい頃から野球したり、バカやったり、思い出は沢山。僕より身長も低くて頭も悪かった。見ない間に伸びた身長、固めた髪で目一杯のオシャレをしてる。

「よ〜っ」挨拶もそこそこに席に着く。

「なんするん?」僕が尋ねると「何も-_-」予想通りの答えが返ってくる。相変わらずの適当屋さん、何だか懐かしい。

そんなこんなでダベりスタート!
昔の話、最近の話、バイトの話、アバクロなんかで働いちゃってる。以外と話す内容には困らない。ニヤニヤしながら女の話。この前までくりくり坊主が色気づいてる。

話しながら僕は思う。
大人になったな〜、自分ではわからないけど着実に歳を重ねてる。そのうちこんな適当に会って話す事もなくなるんかなって思ったりもする。そう考えるとただ何も無いのに話が出来る相手がいるって幸せだよね。お爺ちゃんかよっ!自分で自分に突っ込むw
そのうち僕は現場に出て、しょうとも就職するはず‥
時間は無限じゃない、ずっと子供でもいられない、不老不死でもない限りはね。

だから今の時間、今の友を大切にしたい、カッコつけた言葉を並べてみる。


「ねみぃ〜」僕はいつものダルそうな雰囲気でしょうとの横顔を眺めてる。

  彼はブログにこう綴った。

 

百田将。苗字から取って「ももちゃん」て呼んでる。俺とももちゃんの仲はかれこれ10年以上になる。小学1年からの仲。

ももちゃんは昔から勉学にしろスポーツにしろ何でもできるやつ。

俺はももちゃんの次。勉学に関しては底辺にいた。

足が速くて、字が綺麗で、絵が上手くて、口数が少ないももちゃんはモテモテだった。

それに比べて俺は、何か自慢できることがあるわけでもない。ただ口数の多い悪ガキ。

 

それが中学3年まで一緒のクラスだったけど立場は昔のまま。

ずーっと俺の1、2歩前を行ってた。

 

中学生活以降、その差が目に見えて分かるのが進路。

 

ももちゃんは福岡の中でも上位に入る公立学校へ。第一志望合格だ。

俺は公立受験に失敗し、県内の私立高校へ。

 

三年後。

俺は高校三年生になって勉強ちょっと頑張ったからか第一志望の私立大学に進学できた。

 

それでも俺の上にいるんだよなー。

 

ももちゃんは海上保安官の幹部の卵に。確か小学校の時から海猿になりたいって言ってた。

数年後には海保の船長だよ。保安学校の倍率は何十倍って言ってたような。すげーーー笑

海猿」で例えると仙崎大輔に指示する人。

一隻の船を任せられるんだからね。

 

 

 

そんなすげえ奴でも長年俺と仲良くしてくれる。海保の学校は県外にあるから、帰省した時に会ってる。

今回は夏ぶりかな。

毎回会って特別何かするわけではない。ただ食欲を満たすだけ。

 

ももちゃんはモノ多く語らない。

何か心に響くことを言うわけでもないし、綺麗事を言うわけでもない。

お互いの恋話なんかすると、ももちゃんも普通の奴なんだな〜とも思う。

 

ほんとは凄いやつなんだけど、自分を多く語らないとこに魅力を感じる。

 

終わってみると、ももちゃんの自慢話なんてのは記憶にないし、話されてもない。

俺はこの数ヶ月の出来事や話題をベラベラと話してるだけなんだけど、なんか落ち着くんだよな。

これは10年以上の付き合いのせいなのか。

はたや、ももちゃんがそういう気持ちにさせてくれてるのかもわからない。

 

今回も計画を立ててたわけじゃない。ももちゃんが帰省してるって聞いたから呼び出した、くらいの感じ。

 

「懐かしいね〜」なんて言いながら思い出話に花を咲かせた。

なんか落ち着くんだよな。

そんな友達。

20歳になったら2人で堂々と酒を飲み交わしたい。

 

パッと見ても、話をしても、こいつは凄いやつなんて今は誰にも分からないだろーな。

でも、数年後ももちゃんはかっけー制服と帽子を被ってる。胸のバッチと袖の黄金色のラインを見れば、どれだけ高い地位にいるか一目瞭然だろう。

 

これが俺の親友だ。

自慢できる親友

 

己を語らない鏡。

いつも俺の一歩前をいってる。

 

 

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俺も肩並べできるようにならないとな。